玉城デニー知事は27日、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設の賛否を問う県民投票を、来年2月14日告示、24日投開票の日程で実施すると正式に発表した。県庁で記者団に「県民の意思を直接反映できる重要な機会だ。ぜひ投票していただくことを心から希望する」と述べた。
投開票事務を担う市町村との関係については「緊密に連携し、実施に万全を期す」と強調した。賛否を判断するため、適切な広報活動や情報提供に努める姿勢も示した。「条例に基づき客観的、中立的に投票を呼びかける」とした。
事務への協力を保留している宜野湾市、石垣市、糸満市、うるま市に対しては「丁寧に説明を行って、県民にとって非常に重要な機会なので、全市町村で実施されるよう求めたい」と協力を要請した。
投票率の目標については「特に目標を決めているわけではない」と述べた。ただ日程調整に当たっては投票率を上げることを考慮し、2月の3連休の中日や、おきなわマラソンと同日になることを避けたという。
条例は、賛否いずれか多い方の票が有権者の4分の1に達すれば、知事は結果を尊重するよう定めている。
野上浩太郎官房副長官は27日の記者会見で、県民投票に関連し「見解を述べることは差し控えたい」とした上で「辺野古移設を巡る問題の原点は市街地に位置し、住宅や学校に囲まれ、世界で一番危険とも言われる普天間飛行場の危険除去と返還だ。早期に辺野古への移設と普天間飛行場の返還を実現したいとの考えに変わりはない」と述べた。
県内では石垣市議会が県民投票に反対する意見書を可決しており、市が12月議会で県民投票に必要な補正予算を上程しても否決の公算。中山義隆市長は、市議会が補正予算案を否決すれば県民投票を実施しない方針を示している。