米軍普天間飛行場の辺野古移設を問う県民投票条例の制定を請求した「『辺野古』県民投票の会」の元山仁士郎代表ら5人が5日、石垣市議会を訪れ、県民投票に反対する意見書に賛成した与党市議らと意見交換した。同会側は、石垣市が県民投票を実施しない場合「明確に違法だ」と断定、損害賠償請求訴訟の可能性を匂わせ、市議からは「言い過ぎだ」と反発する声も。双方の主張は噛み合わないままに終わった。
同会が市議会に「対話」を求め、平良秀之議長が調整に応じたことから意見交換が実現。この日は同会から元山代表のほか、副代表で司法書士の安里長従氏、請求代表者で弁護士の大井琢氏、弁護士の中村昌樹氏、畜産業の金城利憲氏、市議は平良議長ら9人が出席した。
同会側は、県民投票条例が制定されたことを挙げ「県民投票を実施することは知事の権限であり、市町村の同意は必要ない。石垣市が投票事務を行わないと、明確に違法だ」と追及。「そういうことを想定して意見書を提案したのか」とただした。
また「県から(石垣市に)是正命令が出せる。違法確認訴訟もある」「県民投票を実施しないことは)違法行為なので、裁判所で(石垣市に対し)損害賠償請求が認められる可能性が高い」と市議会に再考を迫った。