石垣島製糖㈱(松林豊代表取締役社長)は6日、構内で2018/19年期の製糖開始式を行った。雨の影響でサトウキビの工場搬入が少なく、工場の稼働開始は7日以降で、製糖終了日は来年3月21日を予定している。10月末現在の調査では、今期の原料収穫面積は1393ヘクタール(前期比41ヘクタール減)で前期に比べ2.9%減少し、原料生産量は8万3838トン(同1万8203トン減)を見込んでいるが、登熟の状態は前期などと比較しても良い状態だという。
■新工場建設に期待の声も
また担当者は、「(6日現在の)買い入れ原料糖度の値は14度あり、糖度が高く、品質の良い原料が確保できた」と述べ、今後の製糖への意欲を語った。
松林社長はあいさつで、「雨の影響から工場の稼働日数が増えてしまうことは、ここ数年連続して起きている」と述べ、サトウキビ農家の生産意欲への影響を懸念し、「新工場建設時の処理能力は現状のままでは無理だ」と強調した。
前期は原料生産量が10万トンを超える豊作だったこと、また天候の影響を受けるハーベスターによる機械刈取りの割合が増加し、原料切れ圧搾停止時間が約586時間あったことから、製糖日数が151日と長かった。今期は機械刈原料比率が85%と、前期の81.1%から上昇している。
石垣市の農政経済課・天久朝仁課長は中山義隆市長のあいさつを代読し、サトウキビ機械化推進計画などに触れつつ、「新製糖工場建設に向けての体制づくりに取り組んでいる」と述べた。
開始式では八重山農林水産振興センターの農業改良普及課・砂川喜信課長も出席し、あいさつした。
操業の安全を祈願し、松林社長らがコンベヤーにサトウキビの束を一斉に投入し、神酒による「お清め」が行われた。