宜野湾市議会は20日、同市中心部にある米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設をめぐり、辺野古米軍基地建設の埋め立てを問う来年2月の県民投票に関する補正予算案を賛成少数で否決、松川正則市長が議決のやり直しを求めて再議となったが、再び否決した。松川市長は記者団に「議会の否決は重い。熟慮し、判断したい」と述べ、実施に消極的な姿勢をにじませた。
県民投票条例に普天間飛行場の危険性除去が「全く明記されていない」ことが否決の主な理由。松川市長は9月末に政権与党の支援で初当選した。
一方、謝花喜一郎副知事は20日、宮古島市役所を訪れ、県民投票への不参加を18日に表明した下地敏彦市長に投票への協力を求めた。26日までの回答を文書で要請し、下地氏はこれに応じる考えを示した。
うるまと沖縄両市の議会も20日、関連予算案を賛成少数で否決。玉城デニー知事は参加しない自治体が出たとしても、県民投票を強行する考え。
県によると、県内41市町村で20日現在、県民投票に関する予算を否決または削除したのは8市町となった。宜野湾市と同様に、宮古島市では議決のやり直しを求める再議の採決でも否決された。可決は24市町村。