住民投票条例きょう提案 市長「迅速審議を」と前倒し 石垣陸自配備

 石垣市の中山義隆市長は24日までに、石垣島平得大俣地区への陸上自衛隊配備計画の賛否を問う住民投票条例案を25日の市議会12月定例会最終本会議に追加上程する方針を固めた。当初は1月に臨時議会を開いて上程する方針だったが「署名した市民の思いに応えるため、市議会には迅速に審議してほしい」(中山市長)とスケジュールを前倒しした。

 市は、投開票事務に必要な補正予算案も併せて上程する。議案上程後の審議スケジュールは市議会が決定するが、条例案、補正予算案とも常任委員会に付託され、閉会中の継続審議となる可能性が高い。
 条例案は「石垣市住民投票を求める会」(金城龍太郎代表)が有権者1万4千人余の署名を集めて中山市長に制定を直接請求した。条例案によると、投票資格者は平得大俣地区での陸自配備計画に対し「賛成」「反対」いずれかの欄に「○」印を書いて投票する。住民投票の結果が確定した時は、市長は結果を「尊重しなければならない」と定める。
 同会は、住民投票を2月24日の「辺野古米軍基地建設のための埋め立ての賛否を問う県民投票」と同日に実施するよう求める。ただ市議会は最終本会議で県民投票の予算案を採決するため、石垣市で県民投票が実施されるかどうか現時点で確定していない。
 市議会では陸自配備に賛成し、住民投票に否定的な与党が多数を占めているが、与党内では一部に住民投票の実施に理解を示す声がある。このため条例案の賛否は拮抗(きっこう)しており、可決される可能性もある。

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