石垣市平得の山城幸子さんが数え97歳のカジマヤーを迎え、2日、平得地域内で車両パレードが行われた。生まれた時から平得に住み続けて娘4人を育て、孫14人、ひ孫15人に恵まれた山城さんは「戦争を乗り越え、この年まで長らえた。大変喜んでいます」と笑顔を見せた。
1923年9月20日生まれ。夫の故・清有さんも平得出身で、第二次大戦で出征した。43年に除隊後の清有さんと島内の避難所で結婚。戦後は夫と農業を営み、婦人会活動などを通じて地域発展に尽力した。4年前には清有さんもカジマヤーを祝った。元県議の辻野ヒロ子さん(74)は長女。
娘4人はいずれも島内に嫁ぎ、いつでも会える距離に住む。「娘たちが近くにいるので、おいしいものを持ってきてくれたり、ゆんたく(おしゃべり)できる。とても楽しい生活を送っている」と表情をほころばせる。体は丈夫で、現在はデイサービスに通っている。
この日は朝から小雨が降るあいにくの天候となったが、大勢の住民が山城さんが乗る車両近くに集まり、祝福した。婦人会は舞踊を披露した。辻野さんは「厳しい父、母に育まれ、今、精一杯頑張っている」と両親に感謝した。