辺野古米軍基地建設のための埋め立ての賛否を問う2月24日の県民投票をめぐり、石垣市議会(平良秀之議長)が昨年12月25日に投開票の予算案を否決して2週間近くが経過した。中山義隆市長は年末年始を挟んで最終判断を先送りしたままだが、過去の議会答弁では、米軍普天間飛行場の「固定化につながる恐れがある」などとして県民投票に否定的な発言を繰り返しており、実施する可能性は低いと見られる。一方、県民投票条例の制定を県に直接請求した「『辺野古』県民投票の会」(元山仁士郎代表)などは7日、石垣市を含め、県民投票の実施を決めていない6市に抗議行動を展開する。
石垣市議会は県内で最初に県民投票に反対する意見書を可決しており、県民投票に反対する動きの「うねり」をつくった。県民投票の予算案を否決した米軍普天間飛行場の地元、宜野湾市議会の市議も「石垣市議会の意見書に勇気づけられた」と話す。
中山市長も市議会で多数を占める与党と共同歩調を取る。12月議会では「5億5千万円の県民の税金を使って法的拘束力もない。むだな5億5千万円を使うくらいなら、県民投票をする必要はない」と批判した。
普天間飛行場の辺野古移設について「県外で(同飛行場を)受け入れるところがない。次善の策として県内に移設するしかない。移設先の辺野古周辺住民も理解しており、名護市の市長選では現市長が当選した」と容認する考えを明確にした。