辺野古米軍基地建設のための埋め立てを問う2月24日の県民投票をめぐり「『辺野古』県民投票の会」(元山仁士郎代表)などは7日、実施が決まっていない6市に「県民投票事務を実施しないことは違法であり、県政史上取り返しのつかない重大な禍根を残す」などとする抗議文を提出した。このうち米軍普天間飛行場の地元、宜野湾市には元山代表が直接訪れ、不参加の意向を表明した松川正則市長と面談。松川市長は「大変厳しい状況だ。先月には県民投票に参加しないと発信しており、それを覆す理由が見当たらない」と述べ、改めて県民投票の実施に否定的な考えを示した。
元山代表が手渡した抗議文は同会、県民投票を盛り上げる学生有志の会、県民投票を求める市民一同の連名。県民投票の実施は条例で定められた市町村の義務であり、憲法で保障された参政権を自治体の首長や議会が奪うことは民主主義の否定であると批判した。県民投票を拒否する場合は住民説明会を開催し、市民に説明するよう求めた。
元山氏と松川市長の会談は非公開で行われた。松川市長は報道陣に対し「知事が普天間飛行場のことをどう考えているのか見えない」と不満を表明。池田竹州知事公室長や謝花喜一郎副知事が十分に説明をしていないと指摘した。
市は県に対し、普天間飛行場の危険性や知事の中立性などについて問い合わせており、9日に回答を受けて、改めて市の考えを示すという。