石垣市が石垣港離島ターミナル内に、プラネタリウム上映可能な「ドームシアター」を整備する「美(ちゅ)ら星ゲート構築事業」は、4月の供用開始を目指して準備が進んでいる。八重山の星空を新たな観光資源として位置付け、各離島を訪れる観光客にPRする施設となる。10年間の契約で民間企業に運営を委ねており、企業感覚を生かし、自立可能な収益の確保を目指す。
ドームシアターは直径9㍍で、星空の映像のほか、星にまつわる民話など、観光客や市民が八重山の良さを再認識できる映像の上映を想定している。客席は46席設置する。
竹富町の各離島へ向かう観光客が主な客層になるが、悪天候時や外出が困難な冬場、室内でも八重山を満喫できる観光施設としても期待される。
昨年5月に着工し、10月にはドームシアターが完成。現在、関連工事が進んでいる。総事業費は約3億6千万円。
企業の提案を募るプロポーザル方式で運営事業者に株式会社オキジムを選定。自立運営を確立するための事業計画や、上映する映像コンテンツの製作などを委ねた。入場料を徴収するほか、2階部分に飲食スペースを併設することで収益を確保する予定。市は同社から施設の賃借料を受け取る。
「美ら星ゲート」は、離島ターミナル内の旧とぅーるネットセンター石垣で開所する。
石垣市は2002年から「南の島の星まつり」を毎年開催しているほか、昨年は国際ダークスカイ協会から西表石垣国立公園が国内初の「星空保護区」に認定され、星空を観光資源として活用する動きが進んでいる。