昨年7月1日に開園した社会福祉法人ERF福祉会ぱいぬしまきのこほいくえん(東川平将太理事長)=石垣市白保=の落成式が13日午前、同園で開かれ、関係者らが白保地区で初めてとなる認可保育園の完成を祝った。東川平理事長は「子どもの安全を優先してつくってある。ICTなどのデジタルと白保の自然などのアナログを融合したハイブリッド保育を今後も展開していく」と強調した。
同園は鉄筋コンクリート2階建、延床面積約938平方㍍。0~5歳児までの受け入れで、定員は80人。保育理念は「たくましく生きる基礎の力を育てる」。
絵本コーナーやランチルーム、幼児が走り回れる庭園も備わる。スライドドアに園児が手を挟まれないような工夫や、クッション性の高い柔道畳を使用する。元県警職員だった東川平理事長の指導により、プロの目から見た、中身のある避難訓練も行っている。
ICT(情報通信技術)も積極的に活用。医療機器の「るくみー午睡チェック」を使い、センサーで感知した幼児の体の向きを自動で記録し、睡眠中の乳幼児の事故を防ぐシステムを導入している。業務の簡素化だけでなく、保護者の子育てのバックアップにも役立つ情報もアプリで共有できるようにしている。
保護者の米盛尚美さん(41)は「新しくて快適だし、とにかく先生が素晴らしい」と話した。息子の暖人(はると)君(4)は同園が3園目となるが、初めて「保育園が楽しい」と言うようになったという。
東川平あゆみ園長は「地域の方に温かく受け入れてもらって、ありがたい。良い意味で保育園の常識を覆したい」と意気込みを語った。
式典では、市こども未来局の南風野哲彦局長が中山義隆石垣市長の祝辞を代読し、白保公民館の迎里和八館長が祝辞を述べた。建設に携わった㈱時設計と㈱砂盛工業には東川平理事長から感謝状が贈られた。式典後には祝賀会も開かれた。