全41市町村で「辺野古米軍基地建設のための埋め立ての賛否を問う県民投票」の実施を目指している玉城デニー知事は、15日夕、うるま市役所を訪問し、実施は困難とする姿勢を見せている島袋俊夫うるま市長と面談した。島袋市長は「(玉城知事は)これまでの県議会での経緯を含め、県の立場を伝えに来た。(うるま市からの要望については)再度、県の方で確認するのではないか。変わらず、現状通りの回答が来る可能性もある」との見解を示した。面談は県からの要望で行われたという。
島袋市長は14日の会見で「現段階で事務執行ができる状況にない」と述べ、県民投票を実施するのであれば、設問を県議会で県政野党が提案していた4択にするよう県に求めている。4択案の内容は、現在の「賛成」「反対」に、「やむをえない」「どちらとも言えない」を追加するもの。市職員は15日朝に県庁を訪れ、要望書を手渡した。
同市は要望書の回答期限は設けていないが、県民投票条例には「公布の日から起算して6月以内に実施しなければならない」との規定がある。島袋市長は「市も県も、タイムリミットが迫っていることは理解している。アクションがあれば即答えるということ」と、今後の早い展開を示唆した。
玉城知事は、島袋市長との面談で話した内容は明かさず、無言で足早に市役所を去った。