うるま市の島袋俊夫市長は18日午後、市役所で記者会見し「辺野古米軍基地建設のための埋め立て」の賛否を問う2月24日の県民投票への不参加を正式に表明した。島袋市長が求める県民投票条例の改正に県が応じないことを理由に挙げ「現状では環境が整っておらず、事務の執行ができない状況だ」と述べた。県内41市町村のうち、うるま市を含む計5市で投票が実施されないことが確定した。5市の有権者数は、県内全有権者の約3割を占める。
島袋市長は15日、投票の選択肢を賛成と反対の二者択一方式から4択に増やす条例改正を求めたが、県は16日、応じないと回答した。島袋市長は「われわれの意見を顧みないのは残念だ」と述べ、県の対応を批判。市独自での投票も検討したというが、投票事務の煩雑さや時間の制約から「物理的に断念せざるを得ない」とした。
一方で「知事や県議会が県民、市民のさまざまな思いに答える意思があれば、これからでも全県民参加の県民投票の実施は可能」と述べ、今後も可能な限り強く要請するとした。
5市が県民投票に参加しない現状について、「条例制定に関わった人たちで、全県民参加のあり方について、もっと突っ込んだ議論があっても良かったのではないか」と指摘した。県の担当課は「引き続き、全市町村が参加できるよう努力する」としている。