沖縄総合事務局が18日発表した2018年のクルーズ船県内寄港回数によると、速報値で石垣港は107回(同18・9%減)となり、那覇港、平良港に次ぐ県内3位となった。寄港回数で石垣港が平良港に抜かれるのは初めて。県全体では528回(前年比2・5%増)となり、過去最多を記録した。全国の港別ランキングでは、那覇港が順位を一つ上げ、博多港に続く第2位。平良港は6位、石垣港は9位で、前年と同じく沖縄から3港がトップテンにランクインした。
県内港別の寄港回数は那覇港243回(前年比8・5%増)、平良港143回(同10%増)、中城湾港28回(同86・7%増)の順。
県内主要港湾では唯一、石垣港の寄港数が前年比で減少した。石垣市港湾課は「台風などの天候不良や、船会社の都合によるキャンセルが多かったため」としている。18年当初は約150回の寄港が予定されていたという。
寄港数で平良港を下回ったことについて、市観光文化スポーツ局の大嵩久美子局長は「石垣からのシフト(移動)」との見方を否定。「石垣には船会社からのアプローチもある。プロモーション活動もしており、誘致先を新規開拓できる」と今年の寄港数増に期待感を示した。
18年に石垣港新港地区で供用開始したクルーズ船の新バースでは、3月までにWi―Fiを整備する予定。悪天候時にも乗客をスムーズに誘導できる屋根付きルーフの整備も予定されており「受け入れ態勢は充実してくる」と強調した。
県内の全寄港回数は、19年で697回を見込んでいる。17年の寄港回数は県全体で515回、港別では那覇港224回、石垣港132回、平良港130回、中城湾港15回、その他14回だった。