【視点】県民投票 政治ショー化の恐れ

 自民党が議長案に歩み寄った理由の一つとして、5市の市役所に対する猛烈な抗議の電話やファックス、県民投票条例の制定を請求した団体代表のハンストを挙げる声もある。5市を一方的に批判する声がメディアで溢れかえった影響も大きかった。この状況を見ると、沖縄で県民投票をめぐる冷静な議論が成り立っていたのか疑問だ。
 普天間飛行場の移設が県民の悲願であることは、県民であればほとんどが理解している。だが今回の県民投票のように、普天間飛行場問題と辺野古埋め立ての賛否を切り離して論じる風潮が加速すれば、特に事情を知らない県外の人たちの間で、普天間飛行場問題に対する認識が薄れてしまう恐れがある。今回の県民投票が、普天間飛行場の固定化につながる危険性をはらむのは、そうした理由によることも再認識すべきだろう。
 県民投票を拒否する市が相次いだ理由として、安倍政権の関与を疑う報道もあった。だが本当に政権が背後で指示していたとすれば、自民党県連がギリギリの段階で、独自に譲歩や妥協を決断できるはずがない。県民投票の全市町村実施が決まった土壇場の逆転劇は、この種の「陰謀論」が事実無根であったことを改めて示したと言えるだろう。

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