川原小学校の児童が野菜などを販売する「川原マーケット」が1日、市内のJAファーマーズマーケットゆらてぃく市場で開かれた。同校は児童主体の模擬会社を設立。売り上げの使途は児童が判断でき、今回は冷水機を購入する計画。児童自らの手で校内の環境改善を図っている。
■自信作ずらり
「愛情込めて作りました。いらっしゃいませ」
会場では児童の威勢の良い掛け声が響いた。この日のマーケットにはじゃがいも37袋、サルビア、マリーゴールド、カランコエの観葉植物苗40カゴが並ぶ。
マーケットには同校の児童16人が参加し、販売や会計などに分かれて取り組みを展開。来場者に商品の魅力をPRした。商品は全て校内で育てたもので、いずれも児童の自信作。
同マーケットは年に2回、毎年7月と2月に実施。同農園の社名は「無農薬しんせん川原っ子農園」。小学生の社長もいる。
■小学生社長
永田壱風君(6年、12)は2、3学期担当の社長に就任。この日も積極的に声掛けを行った。
児童にとって校内の課題は、冷水機が1つもないこと。永田君は社員(児童)にヒアリングを行い、売り上げで冷水機購入を決めた。
また、同マーケットに向けて社員に対し、無農薬のアピールや声掛けの仕方を確認。「リハーサル時の反省を生かしていくことを伝えた」と社長の顔をみせる。
おすすめ商品はじゃがいも。「無農薬だ。愛情込めて作ったので買ってもらいたい」と話した。
担当する宮城奈緒教諭によると、今回のマーケットで完売した場合、売り上げは4万7千円ほど。冷水機購入費には届かないが、今後も地域でマーケットを展開して購入する予定。
石垣市教育委員会によると冷水機設置に関し、市教委の予算措置はない。一般的に各学校やPTAが購入するものという。