(公社)沖縄県トラック協会(佐次田朗会長)は7日、2015年に県と締結した「災害時における物資等の緊急輸送に関する協定書」の趣旨に協力する同協会会員85事業者に対し認定証を交付した。
同日、那覇市港町の九州沖縄トラック研修会館で開かれた交付式では、県内6支部(那覇、南部、中部、北部、宮古、八重山)の支部長が認定証を受け取った。また営業所に掲げる看板や車両に貼付するスッテカーが配布された。認定証は後日、各支部長から所属する支部会員事業者に交付される。
同協定書では災害発生時、県からの要請に基づき、避難所や病院等に必要な物資を輸送する役割を担うとされる。同協会は今回認定証を交付したことで、会員事業者と連絡体制を構築できる。事業者は災害発生時に必要な人員や車両、フォークリフトなどの資機材を確保し、円滑な緊急物資輸送を行う。
同協会災害対策部会長で那覇支部の新垣善博支部長は、認定証交付について「夜間や休日等における連絡体制や多くの緊急輸送車両の確保が可能となる。災害時における物資等の緊急輸送が、円滑かつ確実に実施できると考えている」と意義を述べた。
同協会の佐次田会長は「災害時、一生懸命動いているのがトラック。東日本大震災では岩手県のトラック協会の会員が遺体を運んだ。全国の協会は苦労しながら頑張っている。きょうの認定式をもって各地域で一生懸命、災害に備えて取り組んでほしい」と呼び掛けた。
認定証を交付された八重山支部長で、美崎運輸㈱の平田正明社長は「災害時は我々が真っ先に動かないといけない。責任は重大だと認識して頑張りたい」と話す。八重山支部で認定を受ける所属事業者は同社ほか港運輸㈱、八重山港運㈱となる。