2018年度ふるさとづくり大賞(総務省主催)の団体表彰で、石垣市白保のNPO法人夏花(花城芳藏理事長)が選ばれたことを受け、花城理事長と山城吉博副理事長、事務局の吉田礼(あや)さんの3人が12日午前、市役所に中山義隆市長を訪問し、受賞を報告した。
花城理事長は「受賞できて光栄。日本一安心・安全な石垣市づくりに、地域とともに邁進(まいしん)する」と意気込み、都内の表彰式に出席した吉田さんは「長年続けてきた地味な活動が評価されてうれしい。地域の皆さんにも報告したい」と喜びを語った。
山城副理事長は「白保村ゆらてぃく憲章に基づき、環境問題、文化問題など多方面で地域のために頑張っている。今後も協力していただきたい」と話した。
中山市長は「設立6年でこれほどの賞がとれたのは中身の濃い、良い活動の結果であり、一緒に活動している地域の人とのつながりもあってのこと。これを励みに、今後も活躍してほしい」と激励した。
同団体は13年5月に設立。白保集落を訪れる人や地域の子どもたちに自然・文化体験や伝統的な自然資源活用術を伝える事業を行うことで、郷土文化や集落景観などを維持・継承し、安心して暮らし続けられる村づくりを地域住民の手で進めることが目的。
今回の受賞は▽海の環境保全のため、畑の周りに月桃などの植物を植えることで土砂の流出を防ぐ「グリーンベルト」商品の開発・販売により、協力農家の収入増に結びつけたこと▽環境の専門家と住民が連携して企画、実行、活動費の獲得等を行い、活動参加者を増加させ、地域の活性化につなげたこと―などが評価された。
ふるさとづくり大賞は1983年に創設され、今年度で36回目。全国各地で地域のために活動している団体や個人を表彰して意欲を高め、豊かで活力ある地域社会の構築を図ることが目的で、表彰式は4日、都内で行われた。
市での同大賞受賞は04年の石垣島閑話制作委員会、12年のNPO法人八重山星の会に続き3団体目。