沖縄市は15日、(一社)ドローンスクワッド(宜野湾市、小渡玠代表理事)とドローンの災害時活動等に関する協定書の調印式を開いた。災害時に市の要請で、同法人のドローンを活用し、情報収集や警戒を行う。同法人と自治体との協定は県内で初めて。
桑江朝千夫市長は「災害発生時、いち早く情報を把握し、各方面との連携のもと、迅速かつ円滑な災害対策活動につなげることが重要」と強調した。「協定は災害時における被害を最小限に抑え、市民の安全確保に取り組む上で心強い」と感謝した。
同法人は県内企業4社で構成され、災害・事故現場におけるドローン活用支援やドローンを使ったビジネスモデル創出を行う。
同法人の代表理事で㈱okicomの小渡玠代表取締役は「各企業がドローンに関しての技術を持っている。災害時にすぐ集まって協力できる体制を作るべきだろうと組織した」と話す。同法人は今後も協力企業を増やし、消防や他自治体等に対しても啓蒙活動を予定しているという。
調印式後、市役所前広場で、カメラを搭載したドローンの飛行デモストレーションが行われ、同法人の理事で㈱Sky Synapseの長濵貴之代表取締役がドローンを紹介した。
使われたドローンは稼働時間が約20~25分、時速70㌔で移動可能で、約5㌔先まで操作可能だという。
協定は、市議会一般質問で、高橋真市議がドローンを活用した災害対策本部の体制強化を取り上げたことがきっかけとなった。高橋市議は「市民の命を守るために丁寧な議論を積み重ねてきたことで今日の日を迎えることができた」と協定締結を喜んだ。