26日に開かれた県議会2月定例会一般質問2日目は、島袋大氏(自民)の那覇軍港移設をめぐる質問で紛糾した。島袋氏は、米軍普天間飛行場の辺野古移設と、那覇軍港の浦添移設は「沖縄の海を埋め立てる点で同じ」と主張。浦添移設後の那覇軍港にも強襲揚陸艦が接岸できるようになるとして「軍港の機能強化ではないか」と追及した。
また、辺野古移設に反対し、浦添移設を容認する玉城デニー県政は「二枚舌でダブルスダードだ」と批判した。
池田竹州知事公室長は、辺野古に建設される普天間飛行場の代替施設について「係船機能付き護岸を含め、普天間飛行場にはない新たな機能を持つ」と述べ、機能強化との考えを示した。一方、浦添移設後の那覇軍港については「国からは強襲揚陸艦を接岸すると説明は受けていない」と述べた。
島袋氏は、玉城知事も参加した那覇港管理組合の議会で、現状の那覇軍港では接岸できない強襲揚陸艦が浦添移設後にはできるようになることが議論になっていると指摘。「県は那覇軍港の浦添移設後に機能が強化されることを把握していた」と答弁を疑問視した。
15分間の休憩後、県当局は那覇港管理組合議会の議事録を取り寄せて確認。再開後、池田氏は「現在の那覇港湾施設と同程度の規模になる。基地機能の強化になるかは判断できない」と答弁した。玉城知事は「機能の移転だと認識している」と述べるにとどめた。