石垣島への陸上自衛隊配備計画を巡り、駐屯地建設予定地周辺の開南公民館(小林丙次館長)、於茂登公民館(喜友名朝昭館長)、川原公民館(大城潤一館長)、嵩田公民館(高宮耕館長)は27日夜、川原公民館で防衛省の担当者らと面談した。住民約100人が参加し、防衛省側に着工中止を要求した。会合は午後10時過ぎまで3時間超に及び、陸自配備による環境への影響などに懸念の声が続出。これに対し、防衛省側は近く用地造成工事に入る方針を改めて示し、協議は平行線に終わった。
防衛省からは沖縄防衛局の伊藤晋哉企画部長らが参加した。住民側は、陸自配備が市民の水源に影響すると主張。「水の安心安全が100%保障されないと納得できない」と詰め寄った。
市教育委員会が防衛省に対し、カンムリワシの営巣時期を避けて工事を行うよう求めていることから、住民側は「周辺に巣があった場合、放棄して逃げる可能性がある」と追及。防衛省側は、調査の結果、近く着工する旧ゴルフ場の入口付近では営巣は確認されていないと説明した。住民側は「科学的に証明してほしい」「つじつま合わせで回答になっていない」などと反発した。