県警は7日、営利目的で覚せい剤を譲渡・所持したとして指定暴力団旭琉会龍神一家の関係者・新政人被告(46)(無職)=浦添市内間、起訴拘留中=らを検挙したと発表した。新被告と暴力団組員の男は共謀して覚せい剤を営利目的で譲渡し、県警と九州厚生局沖縄麻薬取締支所(マトリ)は両人から覚せい剤を譲り受け、使用したとして客の男女計32人も検挙した。
新被告は一部を否認している。押収量は計約37グラムで、末端価格で約222万円。
売人と客の計34人の検挙には長期間の内偵捜査が必要で、県警はマトリの協力を得て検挙した。新被告は、国際的な協力で薬物を取り締まる麻薬特例法違反でも検挙されている。県警関係者は「利益を上げていた。量が多い。入手先は県外ではないか」と指摘。今回検挙された被告ら以外にも、少なくとも約30人の客がいるとして、捜査を継続している。
捜査は、2016年月に那覇市に住む風俗店従業員の男(43)を覚せい剤使用容疑で県南部の病院で緊急逮捕したことで始まった。県警は同じく内偵捜査を進めていたマトリと合同で捜査し、大量検挙。7日に発表した。
検挙された34人中、暴力団構成員は2人、関係者は5人。売り上げの一部が暴力団に流れた可能性もある。数年で数千万円の売り上げがあったと見て県警は捜査を進めている。
また、今回の被告の中には、大麻所持で検挙された者もおり、県警は関連を調べている。
売買は市街地や教育機関近隣の路地で白昼堂々と行われていた。県警関係者は人が通る場所で「客に手渡しだった」と説明。宮古や八重山にも客がおり、宅配便で郵送もしていたという。客はコンビニで受け取っていたという。