「普天間飛行場の閉鎖返還を求めていくのは、辺野古新基地を造らせない公約と並んで県の最も重要な政策だ」
18日、米軍普天間飛行場を抱える宜野湾市を就任後初めて訪れた玉城デニー知事は、松川正則市長にこう語った。松川市長は「辺野古移設反対もあるかも知れないが、じゃあ普天間はどうするんだという具体策を一緒になって考えてほしい」と求めた。
普天間飛行場問題を巡り、県が陥った袋小路を象徴しているようなやり取りだ。普天間飛行場の閉鎖返還と、辺野古移設反対は両立しない。知事の言葉はそもそもが矛盾に満ちている。県が移設阻止を叫べば叫ぶほど、普天間飛行場の存在に苦しむ宜野湾市民が置き去りにされる現実をどうするのか。
辺野古移設反対に固執する玉城知事の姿勢は、宜野湾市民の利益にも、県の利益にも真っ向から反しているのではないか。日本が日米同盟に国の安全保障を委ねている以上、普天間飛行場の無条件撤去という県や基地反対派の主張は空論でしかない。普天間飛行場問題を、これ以上政争の具にしていいのだろうか。