石垣市の中山義隆市長は19日、市役所で記者会見し、市内で勤務する保育士を緊急に募集すると呼び掛けた。市子育て支援課によると、保育施設や市役所で保育士の人材が15人不足しており、待機児童解消に向けた大きなハードルになっている。市は新規採用の保育士や、保育士が勤務する保育施設に対し、さまざまな優遇策を実施しており、あの手この手で保育士確保に躍起だ。
優遇策の一環として、市内で新たに保育士として勤務を始める人には、40万円を支給している。島外から保育士として勤務するため来島する場合には渡航費、生活準備金として県外50万円、県内40万円を支給している。
未就学児を持つ保育士が子どもを保育施設に預ける場合、保育料の半額を7500円を上限に補助している。いずれも一括交付金を活用した事業。さらに、市は保育士の子どもを保育施設の入所選考で優先している。
市内の保育施設で勤務を希望する保育士が希望すれば、市職員の案内で、就職、面接前に保育施設を見学するツアーを実施している。1人からでも申し込める。
2019年度からは、保育施設が障害児やゼロ歳児を受け入れるために保育士を増員する際の補助金、保育士を正規雇用化した場合の補助金を新たに創設する。
ほかに、保育士用の宿舎を借り上げた場合の補助金なども支給されている。また、保育士1人当たり5千円の給与費補助金もある。
同課によると、今月1日現在、市立保育所や認可保育園に2465人の入所申し込みがあるが、保育士不足もあり、入所内定は2253人にとどまっている。中山市長は「県内外の保育士に、石垣の子どもの未来のため協力してほしい」と呼び掛けた。
問い合わせは子育て支援課℡0980・82・1704。