沖縄県女性団体連絡協議会(大城貴代子会長)の関係者らは22日、県庁に謝花喜一郎副知事を訪ね、8日に開催された「3・8国際女性デー沖縄県集会」で採択した要請7項目をまとめた要請書を手渡し、女性の地位向上のため、県でも取り組みを強化するよう求めた。
要請項目は、寡婦控除の適用範囲を拡大することや学校での性的少数者(LGBT)への配慮に関する施策、女性力発揮のための行政推進など計7項目。政治や経済、学術分野などさまざまな分野への女性参画を目指し、一定割合を確保する方法「クオーター制」の導入なども求めた。謝花氏は県庁内で女性登用に力を入れていると説明。各界や各階層の団体へも働きかけを行っているとした。
謝花氏は、女性参画には意識改革が必要で、再度調査を実施すると説明。県庁の幹部クラスである部長職への女性登用にも言及した。「班長クラスや課長クラスは昨年よりも伸ばしている。2016年度に比べ、伸びている」と紹介し、次年度以降も女性の登用数を増やす考えを示した。県の高級幹部に女性職員を登用させるには、女性の班長や課長を増やす必要があるため、着実に施策を実行していくと強調した。
当日になり、急きょ要請団に参加した糸数慶子参院議員は「沖縄県内の14市町村に女性議員がいない。意識調査も大事だが、予算の底上げ、財政の後押しをお願いする」と述べ、玉城県政が目指す「女性力向上」のための政策に向け、予算拡充が必要との認識を示した。
県政では、来年度予算案に新規施策・女性力推進事業費を明記。約1079万円を計上している。