沖縄MICEネットワークは22日、今年度第2回総会を開催し、来年度事業計画や収支予算案などを発表した。事業計画では、新たにMICE誘致部会を設置し、企業や団体、行政機関などの間で、県内の産業振興施策の情報を共有し、MICE誘致や開催につなげる。
県が行う産業振興施策と誘致活動を連動させる試みで、勉強会を開催し、人脈などのネットワーク構築を目指す。
来年度の予算額を約1249万円と明記。今年度と比較し、約523万円減額すると発表した。大型MICE施設整備計画の概要も説明された。財源を国の沖縄振興特別推進交付金に頼っていたため、同交付金制度期限内の整備完了は難しいと県側から説明があった。新たな整備手法による財源検討の必要性が示された。
大型MICE整備計画の今後の取り組みについて、県は民間資金を活用する官民連携の手法を模索する。今後行われる次期沖縄振興特措法や振興予算の制度設計議論も注視すると説明があった。
来年度は、大型MICE施設の整備手法や財源、機能などの調査検討に約2884万円の予算案を計上する。
総会に出席した富川盛武副知事は「MICEビジネスに挑戦する企業があるなど裾野が広がっている」と指摘。アビリンピックや大交易会など関連する大型MICE事業が数多く開催され「産官学の連携が密になった1年だった」とこの1年を振り返った。大型MICE施設の2021年度までの完成は難しいとの認識を示しつつ、同施設を核とした戦略的なMICE振興に引き続き取り組むとし、施設整備に向けた支援や協力を求めた。