南西海運株式会社(下地米蔵代表取締役会長兼社長、那覇市)は、マルエーフェリー㈱(鹿児島県奄美市)と業務提携し、北九州と沖縄を結ぶ定期航路を28日から開設する。九州から沖縄向けの建築資材などの需要が増えていることが背景にあり、同社は「沖縄本島や先島へ向けた貨物輸送力が向上する」と期待している。
現在、九州と沖縄を結ぶ貨物船は琉球海運のみが運航している。南西海運の担当者は「新航路の開設で選択肢が増える。輸送力向上と安定供給を図りたい。北九州は山口県や広島県の業者も利用しており、利便性が高い」と話す。
北九州航路の開設に伴い、同社が那覇―宮古―石垣間で運航している「よね丸」が、新たに那覇と北九州の日明(ひあかり)港間を往復する。日明港への出港は毎週木曜日。
さらに、マルエーフェリーと同社で車両を収容可能な内航RORO船「琉球エキスプレス6」を共同購入。同船はマルエーフェリーが阪神航路(大阪―志布志―那覇)で運航しているが、那覇からの上り便を毎週火曜日に日明港に向けて追加寄港させる。
マルエーフェリーが阪神航路で運航している内航RORO船「琉球エキスプレス2」も、毎週土曜日に日明港へ出港させる。
両社で毎週火曜、木曜、土曜発の北九州航路の定期輸送サービスを提供することになる。マルエーフェリーの北九州航路への配船は、26日からの開始となる。