九州7県と沖縄県を管轄する陸上自衛隊西部方面隊の総監に着任した本松敬史陸将(56)が2日、熊本市で記者会見し、「東シナ海と朝鮮半島に面する防衛の最重要正面だが、南海トラフ地震や津波の発生にも備えていきたい」と抱負を述べた。着任は1日付。
南西諸島では中国と相対する状況が続いているとし「いつ何が起きるか分からない。(中国当局と)意思疎通を図り、偶発的な事態の発生を防ぎたい」と強調した。
会見に先立つ着任式では、指揮官ら約400人に対し、3月に開設した鹿児島・奄美大島と宮古島の駐屯地について「住民の理解や協力なしには成り立たない」と呼び掛けた。
本松氏は宮崎県出身。陸上幕僚監部教育訓練部長や第8師団長などを歴任した。