うるずんの到来を告げるテッポウユリが各地で咲いている。ユリ科の多年草で、地下に鱗茎(りんけい)と呼ばれる球根があり、春先から初夏にかけ、地中から葉と花茎が姿を現す。
石垣島を東回りに車で一周すると、国道沿いの山裾で純白の花を咲かせたユリがドライブをする人々の目を楽しませている。
可憐な花は乙女に例えられ、ほのかな香りは天国的とでも言おうか。多くの人々を魅了してやまない花である。八重山では、ユイやユンの方言で親しまれている。
5月の大型連休のころに見ごろを迎えそうだ。(文・写真 南風原英和)