共同通信社は12、13両日、衆院沖縄3区、大阪12区の補欠選挙に関する電話世論調査を実施し、取材結果を加味して情勢を探った。沖縄3区は無所属新人で国政野党の支援を受けるフリージャーナリストの屋良朝博氏(56)が優位に立ち、自民党新人で元沖縄担当相の島尻安伊子氏(54)=公明、維新県総支部推薦=が猛追している。大阪12区でも自民党候補が苦戦している。どちらも3割以上の有権者が投票先を決めておらず、情勢は今後変化する可能性がある。
沖縄3区では屋良氏が野党各党の支持層から幅広く支持を集め、「支持する政党はない」とする無党派層も6割近くをまとめた。
屋良氏は米軍普天間飛行場の辺野古移設反対を政策の柱に据え、玉城デニー知事や国政野党と連携した選挙戦を展開している。
島尻氏は閣僚や参院議員を経験した実績を掲げ、子どもの貧困対策や本島の南北格差解消などのアピールに力を入れている。
屋良氏を推す革新リベラル勢力と、島尻氏を推す保守中道勢力の対決という構図は、昨年9月の知事選と同じ。屋良氏は知事選や、辺野古移設反対が7割超を占めた2月の県民投票の余勢を駆り、県民の反基地感情に訴えて支持を伸ばしている。
大阪12区は日本維新の会の新人藤田文武氏(38)が他の3候補に先行する。
藤田氏を無所属元職の樽床伸二(59)、自民党新人の北川晋平(32)=公明推薦、無所属元職宮本岳志(59)=共産、自由推薦=の3氏が追う展開だ。