衆院沖縄3区補選(21日投開票)の選挙区内の街頭で「女に政治は無理」「女は台所に帰れ」と記されたポスターが多数貼り出されているのが17日までに見つかり、立候補している屋良朝博氏、島尻安伊子氏の両陣営は、相次いで非難のコメントや声明を発表した。ポスターの掲示は沖縄市、うるま市、名護市で確認された。
女性候補の島尻氏を支持する自民党県連女性局は17日の声明で「『台所から政治を変える』と訴えてきた島尻候補に対するネガティブキャンペーン。このような前近代的な誹謗(ひぼう)中傷は、女性の政治参画を獲得するために不断の努力を重ねてきた先人たちを否定するもので、女性に対する人権侵害のヘイトスピーチだ」と憤りをあらわにした。
屋良陣営の平良昭一選対本部長は16日「女性の社会進出を応援している屋良候補の考えから大きく逸脱しており、決して看過できない」とするコメントを発表した。
今選挙は、国会や地方議会の選挙でできる限り男女の候補者数を均等するよう目指すことなどを盛り込んだ「政治分野における男女共同参画の推進に関する法律」が昨年5月に施行されたあと、初めての国政選挙。関係者からはポスターの掲示について「時代に逆行している」という声も上がった。