2氏、懸命のラストスパート 衆院3区補選あす投開票

街頭で手を振る屋良朝博氏(右)と島尻安伊子氏(左)=19日、ゴヤ十字路

 夏の参院選を占う衆院沖縄3区、大阪12区補選は21日に投票、即日開票される。沖縄3区は米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設や沖縄振興策などが争点。与野党は、選挙結果が安倍晋三首相の政権運営に影響を与えるとみて対決色を強めている。
 沖縄3区は無所属の新人、屋良朝博氏(56)と、自民党の新人、島尻安伊子氏(54)=公明、維新推薦=の一騎打ち。辺野古移設反対の野党や団体でつくる「オール沖縄」が推す屋良氏がリードしており、移設容認の島尻氏は普天間の危険除去と沖縄振興を訴え、猛追する。
 「3日攻防」突入後の19日も、両氏は相次いでゴヤ十字路での街頭演説に立ち、懸命のラストスパートに力を入れた。
 屋良氏は「辺野古の埋め立てがないと普天間問題は解決しないと言い募る日本の政治、外交を正していこう」と呼び掛けた。拡大するアジア経済発展を沖縄に取り込む玉城デニー県政を支えるとも強調した。
 島尻氏は「南北の格差を解消し、沖縄の均衡ある発展のため、私を国政に戻して頂きたい」と呼び掛けた。子どもの貧困対策に触れ「予算を付けるだけでなく、光を当てていく」と強調した。
 辺野古沿岸では移設工事が進んでおり、政府は選挙結果に関わらず移設を推進する構えだ。菅義偉官房長官は19日の記者会見で、選挙が移設に与える影響を問われ「政府としてコメントすることは差し控えたい」とした上で「選挙は地域のさまざまな問題について、国民の皆さんが判断するものだ」と述べた。
 安倍政権が取り組んできた経済政策、外交・安全保障政策、社会保障政策などを引き続き訴える考えも示した。
 大阪12区は、無所属の元職宮本岳志氏(59)=共産、自由推薦、維新の新人藤田文武氏(38)、無所属の元職樽床伸二氏(59)、自民党の新人北川晋平氏(32)=公明推薦=の4人が立候補した。藤田氏が先行し、3氏が追う展開となっている。

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