玉城デニー知事は25日、官邸に菅義偉官房長官を訪れ、現在2両編成の沖縄都市モノレール(ゆいレール)を3両編成とし、輸送力を増強することを要請した。車両購入などで沖縄都市モノレール株式会社の負担が大きいため、政府に財政支援を求めた。玉城氏によると、菅氏は「みんなで努力しながら、国としても検討していきたい」と応じた。
沖縄都市モノレールの乗客数は7年連続過去最高を更新し、2018年度の平均乗客数は一日当たり約5万2千人で、混雑が常態化している。玉城氏は報道陣の取材に対し「(那覇空港)第2滑走路が供用開始されると、ますます乗車率が高まる。国からの支援が必要だ」と述べた。県は、2030年の1日当たり条約数を7万5千人と見込んでいる。
3両編成に増強した場合の予算額について、要請に同行した沖縄都市モノレールの美里義雅社長は200億から290億円を想定していることを明らかにした。
菅氏はが来県した際、3両化に前向きな姿勢を示す発言をした経緯があり、美里社長は「沖縄の交通渋滞の現状、モノレールの混雑の状況は非常にご理解をいただいている。その意味では早期に実現ができるのではないか」と期待感を示した。
玉城知事らは宮腰光寛沖縄担当相にも要請。宮腰氏は「内閣府として、必要な支援策の検討を加速化したい」と応じた。
要請には城間幹子那覇市長と松本哲治浦添市長も同行した。