沖縄県がゴールデンウィーク期間中の感染症への注意を呼び掛けている。大型連休ではレジャーなどの野外活動をする傾向があることから、川ではレプトスピラ症、山歩きではダニを媒介する「つつが虫病」。海外では狂犬病、コレラに腸チフスなど国内では流行っていない感染症に注意が必要となる。
川のレジャーではレプトスピラ症の危険性がある。病原体レプトスピラを起因病原体とする感染症。ネズミやマングースなど野生生物の腎臓に潜んでいる。
動物のふんが排泄され、土壌や水と接触することで、人の皮膚のきず、鼻や目の粘膜を通して感染する。潜伏期間は3~14日。症状としては、頭痛、発熱、筋肉痛、結膜充血などがある。重症化すると腎機能障害などとなり、死に至る場合もある。
予防方法は、皮膚にきずがある場合は、遊泳を控える。河川や滝などの生水を飲まないことなどがある。
山歩きやトレッキングなどの野外作業ではダニへの注意が必要となる。ダニを媒介する感染症「つつが虫病」は2008年以降、宮古保健所管内で発生。沖縄本島では2010年から12年に「日本紅斑熱」が発生。16年には「重症熱性小板減少症候群」が発生。県内初事例となった。これらの症状はいずれもダニを媒介としている。
「つつが虫病」の症状としては、発熱、リンパ節腫腸などの症状が出る。潜伏期間は5~14日。ダニ媒介の感染症への対策は、ダニにかまれないこと。防虫スプレー、肌の露出を減らす、帰宅後はすぐシャワーを浴びるなどの対策が必要となる。
海外では、国内に見られない感染症が流行している可能性があるため、▽むやみに動物に触れない▽防虫スプレーや長袖着用▽生の食べ物、水は飲まない―などが挙げられる。