県は昨年3月に策定した「沖縄空手振興ビジョン」で示した将来像の実現を目的に、具体的な工程などを定めたロードマップを24日、公表した。
振興ビジョンでは、空手の「保存・継承」「普及・啓発」「振興・発展」の3つの将来像を設定し、約20年後の2037年度までに道場数を400以上、門下生数を1道場につき平均50人とする目標値を決めた。ロードマップは第一期として22年度までに実施すべき13の主要施策と48の施策項目をまとめた。
早急に取り組むべき施策として、沖縄伝統空手道振興会の法人化などによる運営基盤の強化、空手のユネスコ無形文化遺産登録を掲げた。20年後までに「空手の発祥地・沖縄」の認知度100%を達成し、沖縄を愛好家が訪れる「武道ツーリズム」を広め、さらなる観光集客のツールにしたい考え。
ロードマップの成果指標として①空手関係者の来訪数②空手発祥の地・沖縄の認知率③県内道場数④道場の平均門下生数―を定めた。ロードマップ第一期の期限でもある2022年度には、来訪者数を現状の6453人から10500人に、認知率を34%から49%に、県内道場数を369から373に、門下生数を32人から34人まで、それぞれ引き上げることにしている。
進ちょく管理は、空手関係団体や経済団体などの関係機関と調整し、ロードマップを推進するPDCAサイクルを活用する。「沖縄空手振興ビジョン推進会議」(仮)を創設し、県などの管理を受け施策を推進する。