日本最西端の与那国島で平成最後の夕日を見るイベント「平成最後の夕陽inYONAGUNI」(主催・同実行委員会)が4月30日午後6時半から、久部良漁港の特設ステージで行われた。午後6時過ぎまでは見えていた夕日も、日没時の午後7時17分には雲に隠されてしまったが、地域住民や観光客など、来場した約600人(主催者発表)が平成最後の夕暮れ時を思い思いに過ごした。
開会の宣言を実行副委員長で、与那国町議会の前西原武三議長が行い、実行委員長の外間守吉与那国町長が主催者あいさつで「平成終わりの夕日の落ちる瞬間を皆さんと共有し、歴史の一コマを作っていきたい」と強調した。
午後7時ごろから来場者の一部が港と海の境まで移動し、「平成」と「令和」の文字が書かれたプラカードを掲げながら記念撮影をしたり、わずかに薄日の漏れる空を眺めたりしていた。
イベントでは与那国出身の民謡歌手・与那覇歩と演歌歌手・米蔵一正がそれぞれにライブをし、祖納青年会が棒踊りを、フラオハナがハワイアンフラを披露した。
また、与那国町漁業協同組合の嵩西茂則組合長による抽選会も行われ、「ダイビングサービスMARLIN」(米濱石郎代表)にカジキマグロ1本が当たった。
令和最初の日となる5月1日に誕生日を迎える國吉碧(あおい)君(7)=与那国町祖納=は「最初に見られた夕日がきれいだった」と喜び、母・円(まどか)さん(36)は「6時ごろには虹も架かっていたので、それが見られてよかった」と話した。フラダンスをステージで披露した妹・陽(ひなた)ちゃん(4)は「うまくできた」と満足そうだった。
「平成最後の夕陽を見る会(沖縄本島在)」の米倉達夫実行委員長と在沖与那国郷友会の東浜金二会長のスピーチもあった。