石垣、宮古でハンセン病集会 偏見解消訴え、副知事出席へ

総会・交流集会の開催を謝花副知事(前列左)に報告し、玉城知事の参加を要請した関係者ら(同右が知念氏、後列中央が大田氏)=10日、県庁

 ハンセン病市民学会の知念正勝共同代表が10日、県庁に謝花喜一郎副知事を訪ね、18日と20日に石垣市と宮古島市で開催する第15回総会・交流集会に玉城デニー知事の出席を要請した。謝花氏は自身が18日の八重山集会に参加すると述べた。18日の八重山集会は石垣市で初開催となる。場所は石垣市民会館中ホールで、午前10時からハンセン病をテーマにした沖縄最古の無声映画の上映会、午後2時からは総会と交流集会というプログラム。

 ハンセン病患者は戦前、誤った政策で患者が社会から隔離されたため、患者や家族が差別や偏見に苦しんできた。市民学会はハンセン病患者や回復者の差別や偏見を解消し、歴史の教訓を継承することを目的に2005年に結成された。結成月である5月に総会・交流会を開催し、15回目となる今回は石垣市と宮古島市で開催する。沖縄での開催は昨年に引き続き2年連続。
 石垣市文化財審議会委員の大田静男氏は「石垣は偏見が強い。強制収用による差別がまだ根強い」と指摘し、石垣市で総会を開催する意義を強調。回復者も差別を恐れ、声を上げられないと説明した。要請参加者からは、支援が手厚い大阪府の施策を参考に、県に支援体制の強化を求める声もあった。

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