シンバホールディングス会長で自民党公認の安里繁信氏(49)=公明推薦=は11日、那覇市内のホテルで記者会見し、今夏の参院選沖縄選挙区への出馬を正式に表明した。「新しい振興計画を国政与党の立場で作り上げたい。思いを国政に届けていく」と沖縄振興への意欲を示した。争点の一つとなる米軍普天間飛行場の辺野古移設については、6月上旬に予定する政策発表で具体的に示すとして明言を避けた。
政治の現状について「イデオロギー対立に白けている層がある。幅広い層の声にも耳を貸す」と強調。「ポスト沖縄振計が争点にされるべき。具体的な提案ができるかが課題だ」と述べた。
辺野古移設問題に関し、2月の県民投票について「結果は民意だから、真正面から受け止めていくべきだと認識している」とした。
憲法改正には「議論すらできない現状が続くのは、国民にとってプラスではない」と理解を示したが、戦争放棄を定めた憲法9条の理念は堅持するとした。
後援会長の西銘順志郎元参院議員は「安里氏は企業人として、人脈や経験がある。無党派にアピールして勝利したい」と期待。今後、維新も含めた「自公維」体制を構築したい考えを示した。稲嶺恵一元知事も激励した。
沖縄選挙区には、玉城デニー知事を支援する県政与党が琉球大名誉教授の高良鉄美氏(65)を擁立しており、安里氏と一騎打ちになる見込み。