嘉手納町(當山宏町長)は16日、県庁に謝花喜一郎副知事を訪ね、昨年の台風24号により被災した水釜海岸の護岸強靭化工事の早期着工を要請した。謝花氏は既存予算の流用なども行い予算を捻出する考えを示し、「今年度中の着工を目指す」と答えた。
嘉手納町の水釜海岸は、昨年の9月28日から同30日にかけて県内で被害をもたらした台風24号の強風と波により、護岸の一部を損壊。飛散した護岸により、付近の家屋や店舗などを破損させる被害を出した。高波で家屋が浸水し、町道は約1㍍冠水した場所もあったという。住民の人的被害はなかった。町議会は県に対し、被災箇所の早期復旧や護岸の強靭化を要請していた。
県は被災地域の住民説明会を開催し、今年9月末までに護岸の復旧工事を完了させる方針を示していた。越波対策として護岸の改良を進めるとも説明した。改良工事は数年かかると説明があったという。
16日の要請で當山氏は、地域住民から数年かかる工事を不安視する声があると訴え、工事の早期完了を求めた。謝花氏は「できる事はすべてやる」と意欲を見せた。