奄美、沖縄の自然を世界自然遺産登録を目指し、企業などで構成する「世界自然遺産推進共同企業体」の発足式が21日、那覇市内のホテルで開かれた。世界遺産登録に向けた啓発活動や自然環境の保護、希少生物の密漁・密輸の防止対策など、さまざまな課題の解決に向けて取り組み、2020年夏の登録実現を目指す。
企業が地域と連携した環境保全と地域振興の循環モデルを実現させようという試み。各企業の立場で普及推進や問題解決に向けて取り組んでいくことを申し合わせた。
発起企業を代表して日本トランスオーシャン航空㈱(JTA)の丸川潔社長は「奄美・沖縄は世界遺産登録の国内最後の候補地と言われる。気運を高め、成功させたい」と意気込んだ。
企業体発足の経緯について「各地域の連携を柔軟・強固にスピード感を持って取り組んでいくためには、地元の企業が手を取り合うしかない。世界遺産登録に向け、産官学が大同団結して作るプラットフォームにしたい」と述べた。
会見ではJTA、日本郵便㈱沖縄支社、㈱NTTドコモ沖縄支店、NPO法人動物たちの病院沖縄が発起企業として、それぞれの取り組みを紹介した。
現在、30社余りの登録があり、今後、さらに各企業へ参画を呼び掛ける。近く事務局を設置し、第1回会合を7月中に開催する予定。環境省、県、市町村が後援する。