【視点】沖縄でも吹き始めた「解散風」

 そもそも衆参同日選はあるのか。安倍晋三首相は、国会で消費増税延期の場合、国民に信を問うか聞かれ「基本的には考えていない」と否定した。公明党の山口那津男代表は記者会見で「同日選になれば困ると申し上げてきた。あえて繰り返さない」と強調。同党は太田昭宏前代表の衆院選挙区不出馬を発表したが、解散とは関係ないとしている。
 西村康稔官房副長官は解散について「首相のそばにいて話題になったことはない。雰囲気は全く感じない」と述べた。自民党の甘利明選対委員長も同日選の可能性は99%ないと発言した。
 しかし、観測の打ち消しに躍起となる政権側とは裏腹に、沖縄でも「解散風」を意識したと見られる動きが始まっている。
 衆院4区の石垣市では自民党が初の政経パーティを開き、現職、西銘恒三郎氏が出席。野党が4区での擁立を検討しているとされる糸数慶子参院議員も、同じ日に石垣市で初の国政報告会を開いた。糸数氏は石垣島への陸自配備反対を呼び掛けており、辺野古移設とともに争点の一つになりそうだ。
 衆院1区で出馬すると見られる維新の下地幹郎衆院議員はメルマガで、北朝鮮問題と北方領土問題を衆参同日選の理由に挙げ「私は、北朝鮮への制裁解除と北方領土の2島(歯舞・色丹)引き渡しでの決着について、国民の審判を仰ぐのだと思います」との見方を示した。
 衆参同日選となるかどうかは、まだ分からない。だが、今夏は沖縄の岐路となる。
 有権者として、政治家たちの動向にしっかり目を光らせたい。

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