樹勢が回復傾向に ヤエヤマシタンを診断 平久保

平久保のヤエヤマシタンを調査する樹木医(石垣市教育委員会提供)=29日

 石垣市教育委員会は29日、日本では石垣島平久保だけに自生する国の天然記念物、ヤエヤマシタン2本の調査と樹木医による診断を行った。2本のうち1本は一時、枯死が危ぶまれるような状態だったが、今回の診断では樹勢の回復傾向が見られた。市教委は夏ごろ、施肥による土壌改良や薬剤散布による害虫駆除に取り組む。
 市教委は文化庁の補助を受け、2017年度からヤエヤマシタンの保護増殖事業に取り組んでいる。
 この日は樹木医で株式会社トロピカル・グリーン設計の樋口純一郎氏らが平久保集落北西約1㌔の山麓にある自生地を訪れ、17年度以降に行った施肥や薬剤散布の経過を観察。「まだ衰弱状態から脱していないものの、枯死も危ぶまれていた去年、一昨年に比べたら驚くほど回復している」と診断した。
 ヤエヤマシタンはかつて、豊富に生育していたが、建築材などとして乱伐され、明治初期にはほぼ自生の樹はほぼ姿を消した。平久保のヤエヤマシタン2本は樹齢100~150年と推定されるが、人の手で幹や枝が切り取られたり、害虫被害を受けたりして樹勢が衰えている。

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