大麻所持で本島内の高校生らが摘発された事件を受け、県教育委員会は7日、県立高校の校長を集めた緊急研修会を那覇市の県青年会館で開き、再発防止の取り組みを徹底するよう求めた。平敷昭人教育長は訓示で、全国的に違法薬物の乱用で検挙される中高生が増えていると指摘し「容易に大麻を入手できる社会的状況があり、遊び感覚で使用している。大麻には『有害性がない』などの間違った情報が氾濫(はんらん)している」と警鐘を鳴らした。学校現場での全体集会や、ホームルームでの薬物乱用防止の指導を求めた。
研修会には約80人が参加。県立学校教育課の玉城学課長は、検挙された高校生らが、興味本位で友人に勧められたなどと供述していることを受け「安易な状況で手を出した」と問題視。保健体育課の太田守克課長は、教師を対象にした薬物乱用防止研修会の参加者が少ないと訴え、校長に配慮を求めた。
県警の担当者は、薬物依存の問題点などを報告した。
校長らは研修会終了後、報道陣の質問を避けるかのように足早に会場を後にした。校長の1人は「事件には大変驚いている。対応策を考える」と言葉少なに話した。
県教委は近く、小中学校校長を対象にした校長研修会も開催する。県高校PTA連合会などの教育関係団体も、薬物乱用防止に向けた緊急アピールを出す予定。