自衛隊は段階的に解消 共産党の安保政策に迫ってみた【里永記者の「これ聞いていいですか?」】

日本共産党委員会の演説会で講演する赤嶺衆院議員

 「フリムン」―。方言で「愚か者」という意味で使われることがある言葉だが、「フリムン」と呼ばれることも辞さず、ひたむきに「これ、聞いていいですか?」と取材対象に迫るのが私、八重山日報の里永雄一朗だ。フリムン里永、今回は石垣島で講演した日本共産党の赤嶺政賢衆院議員に、ふだん聞く機会が少ない安全保障の考え方について、とことん迫ってみた。
 「すいません。質問したいことがいくつかあるんですけど」
 1日夜、私は講演終了後の赤嶺氏に声を掛けた。赤嶺氏は講演の疲れを見せることもなく、柔和な表情で取材に応じてくれた。
 ―軍事大国の中国や米国を考えると、「軍縮」というのは非現実的じゃないですか。
 国連のグテーレス事務総長が「軍縮」を唱え、マレーシアのマハティール首相が「米中はいいかげん、けんかを止めろ」と言っている。憲法9条を生かした外交がある。

 ―具体的には。軍事力がないと対話にも応じないと思うが。
 まず日本が「軍縮」の旗を振ることが大事。米中は聞く耳を持たないから、軍拡に進む勢力を世界で居づらくするように、まず声を挙げよう。
 ―中国共産党は天安門事件に向けネット規制など強めている。
 天安門事件には、ずっと抗議してきた。あれは社会主義のやり方ではない。我々は中国ともソ連とも違う。選挙を通じて段階的に、日本での「社会の変革」をする。
 自衛隊は憲法違反だが、解消していくには時間がかかる。まずは自衛隊の海外派遣を止めさせる。そして「独立・平和・中立」のため「対米従属」から抜け出し、日米安保条約を廃棄する。
 安保条約を廃棄しても、まだ「自衛隊は必要」という世論が残る。アジアで武力を用いず、平和的な話し合いをする「北東アジア平和共同体」のようなものをつくり、大国の介入を認めない、安全保障環境に不安のないアジアの情勢を作る。その中で自衛隊を解消していく。

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