県産業振興公社は27日、県内中小企業の経営基盤を強化する目的で支援する企業17社を採択。同公社の前田光幸専務理事が、採択を示す内定通知書を各社に授与した。八重山からは、酒造メーカーの請福酒造と米の加工品開発を行う星砂が選ばれた。支援は、企業が単体か複数で連携して取り組むプロジェクトに対し、同公社が人的支援や資金援助を行う。
請福酒造は、宮古島や久米島の酒造メーカー2社と連携し、芋が原料の蒸留酒製造を行う。星砂は、西表島で栽培した無農薬米の加工品開発を行う。支援を受けるのは、単体で事業を行う13社と連携して事業を行う4社。期間は1年間で、支援予算は事業に関する幅広い分野で利用が可能。
あいさつで前田氏は「公社が実施する事業の中で、企業からのニーズが高い。今年度は新規で70社近い企業から応募があった」と話した。
請福酒造の漢那憲隆社長は「沖縄は昔、芋が主食だったため、芋焼酎に負けないくらいおいしい酒があった」と述べ、支援予算で認知度向上に繋げたいとした。
星砂の大浜一将取締役は「製粉機を使い、米粉を作る。お米を使った甘酒の開発も考えている。無農薬で米を作るのでロスもあるが、加工することで商品にできる。生産性の向上も狙っている」と語り、支援予算を使った商品開発に夢を膨らませた。