尖閣の施設整備、与野党応酬 意見書 賛成多数で可決 石垣市議会

 石垣市議会(平良秀之議長)6月定例会は1日の最終本会議で、尖閣諸島での警戒監視体制強化と漁業支援施設整備を求める意見書を賛成多数で可決した。施設整備を巡っては、漁業者の利益を守るために必要とする与党側と、中国との対立激化を懸念する野党側が対立。与党は、反対討論に立った野党議員に「中国は尖閣を乗っ取りに来ている」「どこの議員なのか」などと激しいやじを浴びせ、与野党の応酬で議場は一時騒然となった。

 意見書では、尖閣海域で続く中国公船の航行に強く抗議。尖閣諸島に船舶気象通報システムの設置、灯台、避難港の設置、航行目標保安林の植林を要請した。いずれも漁業者の安全確保や日本の実効支配強化につながる措置で、宛て先は首相、国交相など。与党の友寄永三氏が提案した。
 野党は尖閣周辺の警戒監視体制強化には賛同。ただ施設整備に対しては「(尖閣の)現状変更は今の段階では難しい」(井上美智子氏)と文面からの削除を要求した。友寄氏は「国が判断すること。市としては、しっかり国に要望を届ける」と拒否した。
 採決を前に与野党が次々と討論。反対した野党の花谷史郎氏は「漁業者の中には、この問題を荒立ててほしくないという声もある。国が全く方針を出さない中で、市議会がミスリードする形で要請することは違和感がある」と主張した。
 長浜信夫氏は「タイミング的に、今の状況では施設を造るという意見書は難しい」と指摘した。
 前津究氏は「あそこ(尖閣周辺)に行くのはかなり燃料代もかかる。漁業者が行ける状況にないのは、中国公船だけの問題ではない。今の時期に意見書を出すのは、何らかの意図を持っているのでは」と疑問視した。
 賛成討論した与党の仲間均氏は「海保は命を懸けて尖閣の海域を守っている。保守だろうが革新だろうか、手を携えて問題を解決すべきだ」、砥板芳行氏は「(施設整備は)市の海洋基本計画にも書かれている」と強調。砂川利勝氏は「現状では安心して操業できない。海人(ウチミンチュ)の生活を守るのは当然で、地元がしっかり意見を言っていくのは大事だ」と訴えた。
 採決では賛成12、反対8。意見書可決を受け、近く議員団が国に施設整備などを直訴する方向で検討する。

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