「チェック機能放棄」「採決ありき」 野党、与党の議会運営批判

記者会見で中山市長と与党を批判する野党市議ら=3日午後、野党控室

 石垣市議会6月定例会で、自衛隊配備の賛否を問う住民投票条例や、公共工事に関する調査特別委員会設置が否決されたことを受け、野党は3日、議会控室で記者会見し「行政に対して忖度(そんたく)したような対応があった。議会のていをなしていない」(野党連絡協議会の宮良操会長)などと与党側の議会運営を批判した。
 住民投票の実施に向け「訴訟の可能性を含めて検討する」との考えも表明した。
 花谷史郎氏は、住民投票の実施義務を否定する中山義隆市長が「住民訴訟の中で判断すべきもの」という考えを示したことに対し「責任放棄と取れる」と糾弾。一定の署名が集まれば、議会を通さず無条件に住民投票を実施可能とする条例を制定すべきとの考えを示した。

 新港地区の屋根付き歩道整備工事が、市と受注業者の対立で着工できていない問題について宮良氏は、中山市長と担当職員が議会の休憩中、別室で与党にのみ詳細を説明したと疑問視。
 特別委設置が与党の反対で否決されたことに新垣重雄氏は「議員がチェック機能を放棄している。採決ありきで、討論の場が保障されていない」と断じた。一般質問で市当局が、話し合いで解決の方向に向かっていると答弁したことには、契約解除の可能性も浮上しているとして「虚偽と言わざるを得ない」と述べた。
 内原英聡氏は、米軍普天間飛行場の辺野古移設促進意見書に対し、自身が反対討論したにもかかわらず、与党から賛成討論がないまま採決に持ち込まれたことに「与野党の枠組みを超えて議論を深めたい。(与党の対応は)残念だ」と嘆いた。
 中山市長に対し、大浜明彦氏は「市民の思いをつぶそうとしている」、井上美智子氏は「市民を向いていない」と憤りをぶつけた。

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