7月29日の白保村豊年祭(ムラプーリン)の奉納行列を前に4日、白保の守り神である弥勒佳那志(ミルクガナシ)を務める第15代前盛家から第16代世持家へ継承式を行った。
弥勒加那志面を前盛善治さんが携え、白保公民館から三線を弾きながら行列で世持家へ練り歩いた。世持家では弥勒継承の口上が述べられ、弥勒面の引継ぎと委嘱状が手渡された。
世持家へ弥勒面が来るのは2回目。奇しくも平成元年に次いで令和元年の年に再来となった。
前盛さんは「世持家に決まったのも巡り巡った何かの縁。弥勒加那志を中心に白保村の発展と健康祈願、豊作祈願、無病息災など村民の幸せを願いたい」と面を引き継いだ。
世持秀男さん(78)は「令和元年に2度目の弥勒を迎えられうれしく思います。7人の孫もおり家族と一緒に一生懸命やらせていただきます」と意欲を語った。
息子の弥勒を担当する豊さん(57)は「今年継承とは思っていなかったが、栄誉なことで特別な思いがある。村のためにも弥勒加那志を務めていきます」と表情を引き締めた。
弥勒面は通常2年から3年の周期で次の家へ引き継がれるという。