石垣市(中山義隆市長)は1日、明和大津波遭難者慰霊祭などを通じて、防災に関する知識の普及啓発活動に寄与した功績が認められ、沖縄気象台長賞を受賞した。石垣地方気象台(野崎太台長)によると、津波防災活動により受賞するのは県内で初めてという。
今回の受賞は▽30年以上の慰霊祭実施による防災意識の高揚と災害の風化防止▽慰霊祭での児童・生徒による大津波関連の作文朗読という防災教育▽「防災の日」「防災週間」などで自主防災組織等と連携し、防災意識の高揚に努め、今後一層の推進が見込める―点が評価された。
4日午後、市役所市長室で伝達表彰式が開かれ、野崎台長が中山市長に感謝状と記念品を贈呈した。
野崎台長は、「東日本大震災以前から津波防災に取り組んでいたのは先進的。南海トラフ地震対策として全国で津波からの避難に関する検討を始めている中、手本になる一つの有効事例」と強調。
中山市長は「慰霊祭等は市民やボランティアの協力で継続できる事業。今後も力を合わせ、防災活動に取り組みたい」と述べた。
沖縄気象台(韮澤浩台長)は創立記念日の7月1日、管内で気象業務の推進に貢献し顕著な功績が認められた場合に、沖縄気象台長表彰を行なっている。今年は市のほかに、沖縄県水産海洋技術センター調査船図南丸(となんまる)と㈱西原環境おきなわが受賞した。