石垣市が指定管理者を指定し管理委託を行なっている底地海水浴場で、「SUP(サップ)」で使うボードやカヌーの無断係留と、係留のための森林伐採が問題となっている。いずれも地元ダイビング・カヌー関係と思われる業者によると見られ、市建設部施設管理課は伐採により樹木が失われ、潮流で土砂が流され地形が変わる可能性を危ぐ。行政財産である森林の無断伐採の中止と、施設利用の際に指定管理者の許可を得るなど、ルールの順守を呼び掛けている。
伐採箇所は施設管理業務区域内の最北端にある森林区域。ボードやカヌーを隠せる範囲の樹木が伐採され、営業のための保管場所として無断で係留されていた。
4月から指定管理者となった「合同会社VALUE CREATION」の嘉数裕仁代表によると、4月頃まで同箇所に係留してあったボードなどが、ここ1~2か月で係留地点から10㍍ほど離れた業務区域外に移動。
保管の相談には応じるとしてきた嘉数代表は「指定管理の範囲外なので、これ以上はいたちごっこになる。だが放置しておくと例外を作ってしまい、他の業者からも不満が出る」と頭を悩ませる。
施設管理課の東浜妃敏課長補佐は「ルールを守ってほしい。今後はボード等の撤去と無断伐採・係留しないよう警告書を張る」とし、伐採された現場の原状復帰をどうするかも今後、考えていくという。
2018年にも底地海水浴場では同じような無断伐採・係留問題が生じている。
「石垣市観光施設の設置及び管理に関する条例」第11条には「施設等の利用及び行為をしようとする者は、あらかじめ指定管理者の許可を受けなければならない」と定められている。