南米原産の有毒外来生物「ヒアリ」の侵入防止のため、環境省は全国の主要港湾65カ所で確認調査を行った。このうち石垣港では委託を受けた沖縄県環境科学センターが10日、石垣港内のコンテナ集積箇所120カ所で目視と仕掛けたトラップを調査した結果、集団でのヒアリは確認されなかったと発表した。個体の調査は、回収したトラップから顕微鏡で確認が行われる。
ヒアリの毒針に刺されると激痛が走り、アレルギー反応や呼吸困難に陥ることもある。既に生息が確認されている中国、台湾からの定期コンテナ航路を有する港湾で夏と秋の年2回実施されている。
調査をした同センターの小笠原敬課長は「日本では定着してる巣は見つかっていないが、中国、台湾からの物流が盛んになると侵入する可能性が高まる」と侵入への警戒感を示した。
沖縄県では石垣港のほか、那覇港で調査され、これまで発見された事例はないという。